欧州と通貨 2010 12 31

 2010年を振り返れば、
「欧州不安と通貨」で明け暮れた1年だったかもしれません。
 日本のメディアでは、アメリカのニュースは多くても、
欧州のニュースは、意外に少ないのです。
だから、多くの日本人は、情報不足になってしまうのです。
 投資銀行というと、アメリカを連想しますが、
実は、欧州の金融機関も、積極的に投資銀行業務を行っていたのです。
 不動産バブルというと、アメリカを連想しますが、
実は、不動産バブルは、アメリカよりも欧州の方が大きかったのです。
さらに、ソブリン・リスクという問題が加わりました。
 これは、「欧州の三重苦」というものかもしれません。
こうした問題が、解決したとは思われませんので、
2011年も、「欧州の年」になるのではないかと思います。
 結局、通貨だけではなく、財政も統一しないと、
経済統合は、うまくいかないのです。
 それとも、ドイツがユーロから脱退するか。
いくらドイツの経済力が強くても、
次々と加盟国が問題を起こせば、支えきれないのです。
 ドイツがユーロ圏のリーダーシップをとっても、
ついてくる国は多くなく、脱落する国も出てくるでしょう。
ドイツ人の価値観や行動基準は、欧州共通のものとはならないでしょう。
 一口に欧州と言っても、あまりにも広いのです。
そして、あまりにも価値観や文化が違いすぎるのです。
 「人類の英知」と称された欧州の国々。
しかし、誰もが、「ユーロは、平時の通貨だ」と気づいてしまった。
 さらに、自然災害が欧州を苦しめるかもしれません。
 こうした苦境の中で、欧州は、中国に助けを求めるかもしれません。
しかし、中国は、独裁国家(全体主義国家)で、無神論の国です。
 そもそも、民主主義は、欧州が数多くの犠牲を払いながらも確立したものでしょう。
さらに、キリスト教は、欧州の努力がなければ、世界宗教にならなかったかもしれません。
中国が「世界帝国」になれば、民主主義も宗教も消えていくでしょう。
 欧州の人たちは、「誇りだけでは食べていけない」と言うかもしれません。
確かに、そのとおりです。
しかし、神は、これをどう見るか。























































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